CORVUS EURYTHMIE ∞仙台クラス「ことほぎの木」

2018年5月  


~CORVUSのことば~

   鯨井謙太郒


 「ことほぎの木」が発足してからはや5年目となりました。


毎月、とある場所を定め

決められた時間に集い

日常生活の時間の中に能動空間を生みだし

それをともに共有しようと意識することが

はたして私たち一人一人の生活にとって

あるいは現代社会にとって

いかなる力になるのかということをあらためて問い直しています


と同時に、最近

自分のなかで「生活」という言葉の捉え方が

これまでとは全く裏返りつつあります


社会的日常のなかにある生活

時代とともにある生活

自然と結びついた生活

それらは「社会」や「時代」や「自然」を

一個の身体の生活よりも大きなものとしてとらえた世界観といえます


けれど、この「身体の生活」と世界との関係を逆転させることができるなら

これは大げさに聞こえるかもしれませんが

この一個の「身体性活」から

社会が生まれ

あるいは歴史が作られ

あるいは自然が蘇る事もあると直感します


そして実際

人間の意識は身体と世界との関係を裏返す力を持っています


「今を生きる」ということにとどまらず

意識の力でもって

「今を生き切る」のであるならば

肉体以上、生命以上であるこの魂の力は

時代を切り開いていく源となるはずです


そしてまた「今を生き切る」ということは

刹那的であることとは真逆に

ただひたすら忍耐強く

能動的空間を意識し続けることに他ならないでしょう

そのような魂の力なくしては

すべての生活のなかの

とある時間にすぎないものとなってしまいます


今という時代は

そのような魂の力をことごとく削いでゆく事柄に取り囲まれているともいえますが

私たちの「身体生活」が

社会、歴史、自然に働きかけてゆく場となるように

この、「ことほぎの木」を皆さんと創っていきたいと思います



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  2018年4月  


~CORVUSのことば~ 

   定方 まこと


生命の芽吹く

新緑の季節

冬の間に事物のなかで眠っていたものが

大地の熱を受けて

外側へと現れる時

社会生活においては

新たな出発となる時期でもあります

みなさんもまたそれぞれの春という季節を

迎えられていることと思います



宇宙紀的なリズムにおける春は

『初めに「意思」があった』

と言われています

内側の世界のリズムに目を向けた時

感じる力、考える力に先立って

まず純粋な意志の働きがあった

ということは

日々の今を生きる

私たちにとっても根本的な問題です

今を生きている自分を

自らが肯定すること

これも意志の力のひとつの現れです

この意志、即ち現実世界の只中で生きていく力は

特に幼少期において育まれます

それは、ひとつには教育を通して

またひとつには、自分以外の人間のそれも含んだ行為自体を通してです

この、人間の内で眠っている意志の力は

生きる力と全く同じものです



果たして

人間が「生きて」いるということ自体がどういうことなのか

機械化、規制、管理化

といった社会構造の変化といった

社会構造変化や

戦争や自然災害の起こっている時代の渦中で

人間が本当の意味で「生きて」

何かを生み出し続けていくこと

そのための種蒔きを

今年度もまたみなさんと一緒に

新しく始めていきたいと思っています 

今月も どうぞよろしくお願いします



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~言葉(コトバ) ノ 秘密 ニ 参入 ス 。~


記号化され「伝達の道具(ツール)」として

閉じ込められてしまった「コトバ」。

しかし、元来「コトバ」は、

あらゆる事物の「はじめ」であり、

「生命の源(みなもと)」で「全ての根本」だ。

オイリュトミーは、

「コトバ」本来の持つ「生命力」と、

全ての事物から切り離されつつある

現代の私達の「カラダ」を

再び結びつける。


(ことほぎの木 程川恵美子)


「ことほぎの木」仙台クラスとは



2014年の初めにスタートしたCORVUSの仙台でのオイリュトミークラス「ことほぎの木」。
オイリュトミーが初めての方も基礎から体験できる「初級クラス」とともに、毎月一回開催しております。


「発声力」、「呼気・吸気」、「浮力・重力」、「長調・短調」、「歌の力」、「知覚力」、「小循環と大循環」、「血液系と神経系」・・・

人体のさまざまな内的身体感覚に眼を向け、耳をすませながら、人と人との間の空間、石や花や動物と共有している意識、宇宙的身体とのつながりへと、丁寧にアプローチしていきます。

「言葉のオイリュトミー」では、いろいろな短歌や詩や小説などをテキストに、その言葉の響きを動き、「音楽のオイリュトミー」では、ピアノの生演奏とともに、クラシックや現代音楽などさまざまな時代の楽曲を動きます。

皆さま、どうぞ奮ってご参加くださいませ。

(CORVUS 鯨井謙太郒)

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《オイリュトミーことほぎの木 仙台クラス》


~2018年 6月のご案内です~


6/17(日)  若林市民センター 会議室


10~12:30 初級クラス

14~17:00 ことほぎの木クラス


講 師 CORVUS 定方まこと


~7月のご案内です~


7/16(月・祝) 若林市民センター 会議室


10~12:30 初級クラス

14~17:00 ことほぎの木クラス


講 師 CORVUS 鯨井謙太郒


 


【年間予定】8/26  9/30  10/21  11/18  12/16(場所未定)



 

<参加費>

初級クラス 2,000円(初めての方は1,000円)

ことほぎの木クラス 4,000円

*通し参加割引あり

 

<お問い合わせ>

ことほぎの木

kotohoginoki123@gmail.com

              


CORVUS (コルヴス)


鯨井謙太郒と定方まことによるユニット。2010年に結成以来、刻々と変化する時代と共に、言葉と身体の結びつき、社会と身体の関わりを、舞台活動・ワークショップ・トークイベントなどを通して実践。


共に、笠井叡の主宰する「オイリュトミーシューレ天使館」を修了し、ペルセパッサオイリュトミー団、Akira Kasai Company等で活動している。2010年6月の『PSALM プサルムー裏返しの讃歌ー』を皮切りに、2011年3月『血と雪』、7月『時代の未明から来たるべきものへ』、2012年『時代の未明~』仙台公演、2013年12月『雪ノ聲』(エル・パーク仙台)等を発表。2014年にはスタジオ・パフォーマンス・ツアーを、東京(国立)・仙台・岩手・神奈川(橋本)で行う。
現在、東京(国立)・仙台にて、毎月の定期的なWSを持っている。

CORVUSとはラテン語で「鴉」の意。

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撮影/小野田桂子
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撮影/尾野慎太郎
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音を聴くことについて


まだ十代の頃。学校にもろくに行かず、家でピアノばかり鳴らしていた時のこと。当時の自分にとっては、何かの楽曲を弾くということよりも、音が何処から生まれて来て何処へ消えて行くのか、ということの方がはるかに切実な問題でした。ピアノをペダルで開放弦にして、一音の生成と消滅だけに集中して耳を傾け続けていると、ある時、鍵盤から指が離れても「音が消えない」、また、指を置く前に「音が鳴っている」ということに気がつきました。誤解をおそれずに言えば全ての音は、無音の領域では既に「響いている」のです。注意深くその領域を聴きながら実際の音を紡いでいくと、その一音からまずリズムが生まれ、ハーモニー、メロディーが生まれていきます。



この、「音が鳴る以前」と「響きが消えた後」には、あるひとつの共通の意識感覚があって、その感覚に集中している時には、自分の内と外や、睡眠と覚醒、等ということを超えた、透明な没時空の世界に生きていることを感じていました。


この意識感覚は、オイリュトミーを始めて、いろいろな舞台作品を踊り、二十年あまり経った今でも続いています。動きが生まれる以前。また、何かことが起こる前とその後。


みなさんもどうぞ、何かの前とその後に、心の耳をそばだててみてはいかがでしょう。聴こえないモノを聴こうとするその瞬間に現れてくるのは、自分自身のもうひとつのカラダかもしれません。


CORVUS 定方まこと