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〜CORVUSのことば〜
2019年 5月
ことほぎの木の皆さま
百年一日とは言いますが、本当に生きている時間というのは瞬く間に過ぎてゆくものだなあと感じます。
日々の中で、さまざまな出会いや別れがありますが、それは身体と共に生きているからこそ、ともいえるでしょう。
出会いは新たな身体感覚の発見です。
分かれは新たな関係性の始まりでもあります。
モノや出来事や人や風景や生活や、私たちが世界を新しく発見するとき、人の細胞というのは新たに生まれ変わる気がします。
そしてまず、常に自分の身体との新たな出会い、新たな関係性を心がけたいと思います。
皆さま、今月もどうぞよろしくお願い致します。
鯨井謙太郒
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2019年
4月
~CORVUSのことば~
ことほぎの木の皆さま
4月も終わりに近づき、東京は周囲の色が薄ピンク色から浅緑色に変わっていきます。空のグラデーションとはまた違った心持ちの、新しさを伴った外側の色彩の変化に、身体の内側からも新たな気分が応えます。
こうした自然界のさまざまな色彩は、私たちの身体を本来の、"周辺に拡がっている内部"の状態に誘います。桜の花びらが散る時に感じるあの心のさざめきや、何とも形容しがたい気分は、普段は外部に閉じ込められているかのような私たちを、周囲へ、そしてさらにその先へと誘ってくれます。
まもなく元号が変わり、時代も新しくなっていきますが、外部の変化よりも先に、内部から感じている新しい時代、内側から生まれてくる予感に、より一層耳を澄ましていきたいと思っています。今月も、どうぞよろしくお願いします。
定方まこと
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2019年 3月
~CORVUSのことば~
鯨井謙太郒
ことほぎの木の皆さまへ
今年も春が来ました。
新しい何かが始まる予感のする季節です。
東京は、例年より心なしか梅の花の咲くのが早かったように思います。
この季節、昔から春の嵐ともいうように、自然はときにカオティックな力をあらわしますが、オイリュトミーでは、常に空気を感じつつ、その流れとともに動きます。
この「空気」という日本語には、酸素や窒素といった気体成分のことだけではなくて、時代の雰囲気やその場の気分を含む意味合いもあります。
だから、もしこの「空気」が実際に動くときは、それは何かしら時代を動かす力にもなるはずです。
オイリュトミーによって空気が動き、流れが生まれてくるとき、それは「自然の風」ではなく、人の呼吸と結びついた「意識の風」になります。
これはレトリックではなく、事実としてこの「意識の風」が吹くかどうか、オイリュトミーを深めていくなかでそこがとても大切なのだということを、あらためて思い知ることの多いこの頃です。
自然の風に身を委ねるだけではなく、次代の海を渡る船の帆に「意識の風」を吹かせながら、日々進んで行きたいと思います。
今回もどうぞ宜しくお願い致します。
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2019年 2月
~CORVUSのことば~
定方まこと
ことほぎの木の皆さま。
立春を過ぎてまだ寒さの厳しい2月、2019年という新しい年が少しずつそのかたちを現しながら動いていきます。いかがお過ごしでしょうか。
皆さんとのオイリュトミーの身体づくりを始めて6年目の今年、あらためて思うことのひとつは、「中心」と「周辺」が身体を育てる、ということです。それは個人の身体のみでなく、社会の身体においても。
例えば、外の自然界では、植物の根は地球の中心を目指して伸び、枝葉は遥か天空に向かって拡がっていき、先端に花が咲き、実を結びます。地球の中心からは地熱が上昇し、大気圏外の真空からの冷気と接して様々な気象を生み出します。
一方、言葉のオイリュトミーでは、胸の中心から無限の方向に向かって母音の力が拡がり、周辺からは子音が形を与えます。このことは、人間が自らの言葉と身体を通して意識的に生み出す内なる自然、内なる宇宙と同義で、その空間はオイリュトミーを動くことを通して身体の周囲に拡がっていきます。
最近、デジタルネイチャーという言葉を聞きますが、そのようなテクノロジーを介して受容する人間の身体周囲の空間性こそ、意識的に周囲に拡がっているオイリュトミー身体の鏡写しなのだと、あらためて思い至るこの頃です。
今月も、そして今年もまたあらためて、どうぞよろしくお願いいたします。
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2019年 1月
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